建築設計論T・同演習 |
注:本課題は大学の授業の一環として実際の敷地を想定して出題しており、 ここで提案されている案は全てフィクションです。 |
Museum of Contemporary Art Aoyama MoCAアオヤマ(MoCAA) |
課題内容 この課題は、都市的アクティビティの中に現代美術コンプレックスを置くことで、美術作品をいわゆる「美術館」から救い出し、アートと都市や人間の間にインタラクティブな関係を持つ、新しい現代美術のための拠点を創造することを目的とするものである。 施設には、企画展示室を中心としたテンポラリーな展示もしくはパフォーマンスが想定されており、原則として常設展示は考えていない。 そのかわり、企画展示をサポートする諸機能(ミュージアムショップ・ブックショップ・シアターなど)や、都市的アクティビティを担う諸施設(ライブラリー・カフェ・シネマなど)が併設される。 このため、典型的な都市的様相とアクティビティをもつ青山が敷地として選定されている。計画に先立って、敷地および周辺の状況、都市的・文化的コンテクストを読み込み、青山が持つ都市的アクティビティを理解してほしい。 企画展示室はもちろんのこと、施設全体がモダンアートとインタラクティブな関係を持った施設であること。すなわち、エントランスホールやカフェ、さらには垂直動線もが展示スペースであるような、アートと積極的な関係を考慮した提案を行ってほしい。 都心ゆえに敷地はプログラムの内容に比べ小さく、計画建物は垂直方向に伸びざるを得ない。必要な諸機能を垂直に、時に水平に重ねて統合し、都市的なコンテクストを踏まえたアートの拠点にふさわしい施設・建築空間を創造することを期待している。 20世紀が獲得した最大の建築的発明のひとつに「多層建築(高層ビル)」があげられるだろう。図書館・美術館・学校といった機能によって類型化された旧来の建築タイプとは異なり、「多層建築」のみが都市との関わり合いによって作り出された新しいビルディングタイプであるからである。単なる箱ではない、新しい多層建築の在り方を提案してほしい。 敷地 東京都港区青山 敷地面積 864.31u 設計条件 延床面積 5000u前後 構造形式 自由(鉄骨造、SRC造) 高さ 地下1〜2層、地上8〜9層(最高高さ40m) 必要諸室 下記の諸機能が基準とするが、新たな機能を加えた提案も可能。 ・A: エントランスホール・オープンスペース(イベントスペース・ミュージアムコートなど) ・B: ミュージアムショップ&ブックショップ ・C: ミュージアムカフェ ・D: 企画展示(天井高さや大きさの異なる10の展示室・計1500u、一時倉庫・休憩・トイレ) ・E: ワークショップ(教育部門・インストラクター) ・F: シアター・シネマ(講演・作品上映・映画など) ・G: ライブラリー(美術関係図書・アーカイブ・デジタルスタジオ) ・H: オフィス(管理運営・学芸員・館長・応接) ・I: 収蔵(計500u程度・搬出入スペース・荷解きスペース・収蔵・補修) ・J: 機械(床面積の10%・空調、電気) ・K: 駐車場(敷地外で確保するが、搬出入動線や駐車スペースは確保) ・L: 客用EV(必要台数)+搬出入EV ・M: 避難階段として区画された2つ以上の直通階段 |