建築デザインW・同演習 
注:本課題は大学の授業の一環として実際の敷地を想定して出題しております。
Changing Gap / Void / Border
都市のすきま・余白・境界を変容させる建築環境装置
課題概要
 私達は、都市との呼応のもとに生きている。都市から与えられる様々な情報によって、私達の生活は成り立っているのだ。同時に、私達もまた、身の回りの環境に対して少なからず影響を与え続けている。従って、建築を設計する行為には、ただ建築単体を考えるだけではなく、その建築が置かれる周辺環境を読み解き、それらに対する問題意識を持った上で、提案を行っていくことが求められている。

 この課題は、この建築設計に必要な「都市との会話」を、都市を変容させる「建築的環境装置」として表現するものである。現象として都市を捉えるだけでなく、情報やアスファルトを剥がせば地形があり、道に至った痕跡があり、人が集まる訳があることなどを感じてほしいし、そうなる準備ができていた歴史にも気づいてほしい。 「都市の記憶」を呼び覚ますようなアイデアもあるだろうし、都市の中に潜む「私性」に着目するアイデアもあるだろう。提案される建築装置には、都市を測定する装置であったり、都市生活を少しだけ揺れ動かすものであったり、都市との会話を増幅するものであったり、様々な可能性が考えられる。自分で探し出した都市空間に、新たなアクティビティーを起こさせる、小さな魅力あふれる建築的環境装置を設け、その都市の「場」を変容させることが、今回の課題の目的である。

 渋谷〜原宿間のキャットストリート及び裏原宿周辺をサーベイし、その都市の「すき間」「余白」「境界」を見つけ、その分析から問題意識を発見し、それらに対する解決策を建築や環境装置として提案する。そしてそこに置かれる、または、付け加えられる、小さな建築的環境装置が、どのようにその都市の「場」を変容させるかを自由にプレゼンテーションして欲しい。

 サーベイ→分析→問題意識→提案といったプロセスを、自らの体験をもとに空間化することを期待している。

敷地条件
 渋谷〜原宿間(通称:キャットストリート)及び裏原宿周辺に各自場所を設定する。
建築条件
 建築的環境装置であること。構造自由。
建築規模
 延床面積は特に規定しないが、30〜100u基準。
施設内容

 周辺環境との関わりに配慮した提案であること。
 新しいアクティビティーを発生させるために必要な機能を含むこと。
K.Mochizuki
Y.Shibagaki
R.Yamagata
T.Watanabe
M.Sakuta
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