建築デザインV・同演習 
注:本課題は大学の授業の一環として実際の敷地を想定して出題しております。
  殻としての家を考える
     The House Remains The Same
課題内容
 家は、生活を包むシェルターとして、外部環境との間に物理的、あるいは心理的な境界を形成する。その一方で、生活は家族の成長や増減によって大きく変化する。家も変化する生活に合わせてその形を変えていくことができれば良いが、なかなかハードウェアによる対応は難しいものである。SI(スケルトンインフィル)という考え方は、外殻または骨組みに変化を加えず、中身を変えていくことで建物の適応力を発揮させ、建築そのものの寿命を延ばすというものであるが、究極のSIは中身にもほぼ手を加えずに、使いまわしのきく空間を用意することであろう。
 典型的な都市型の住宅街に、夫婦のためのSOHO(Small Office Home Office)付き住宅を計画する。周辺環境は、道路と隣家に囲まれて、直接周囲に対して開いたつくりとすることは難しい。現在は、夫婦ふたりの生活と、SOHOが成立していれば良いが、将来的に子供ができる可能性、両親との同居などの可能性も残しておきたい。SOHOがどのような業種であるかは各自の想定とするが、近年のネットビジネスなどを考慮すれば、机ひとつのオフィスも有り得ない話ではない。将来対応の方法もあまり窮屈に考えるのではなく、自由に発想して欲しい。建築デザインT、Uで学んだことを踏まえ、魅力ある空間の提案を期待する。

敷 地
 ・世田谷の住宅街
   北側に15mの道路(歩道1.5m)
   間口6m、奥行き20m
   南に3階建てマンション、東は2階建て住宅、西は2階建てアパート

建蔽率
 50%

容積率 150%

構造等 高さ10m以下、構造及び階数自由

設備等 生活に必要な設備を設ける

住 人 夫婦、SOHO付き、将来的に子供または親(一人)との同居の可能性あり 
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